切れ痔(裂肛)とは? 切れ痔の原因は何だろう?

切れ痔とは「硬い便・下痢便」が原因でできた傷口のこと

グミにゃん:
裂肛(切れ痔)って、便秘が原因なんでしょう?
ねこ茶:
便秘による「切れ痔」が最も多いのじゃが、
下痢が原因での「切れ痔」もあるようじゃ 。
メイにゃん:
どうして、下痢で「切れ痔」になるの?
ねこ茶:
下痢が肛門周囲の粘膜を弱くしてしまい、裂け目を作るからじゃ。
グミにゃん:
下痢って、粘膜や皮膚にとって害が大きいんだね。
メイにゃん:
便秘も下痢も、大きな病気の原因になるのね・・・。

切れ痔が女性に多い理由は「便秘」

切れ痔の画像

切れ痔は、硬い便が原因で肛門にできた傷といって良い病気です。
硬い便が肛門から出る時に、強く擦れて肛門上皮が切れて、鋭い痛みを感じたり、出血したりします。

この傷口が、女性に多い「切れ痔」と呼ばれている痔です。
切れ痔の大きな原因は、「便秘・硬い便」で、硬い便を無理に出そうとした時に発生します。

また、下痢便による「切れ痔」は、下痢によって肛門の粘膜が炎症し弱くなり、便が通過するときに簡単に裂けることで発生します。

切れ痔が出来る場所は、多くの場合、肛門の背中側で、直腸から降りてくる便がぶつかるので傷つきやすいと考えられています。

 

切れ痔には、単純裂肛と慢性潰瘍性裂肛の2タイプがある

「切れ痔」は基本的には、外傷なので深刻な病気ではありませんが、「切れ痔」を繰り返すことで深刻な病気へと変化していきます。

●単純裂肛
硬い便による肛門上皮の擦り傷、もしくは慢性下痢による肛門上皮の炎症が裂けて「切れ痔」となったものです。
単純裂肛では、まだ肛門括約筋には傷がついていないので、キズの再生力があります。
そのため、便秘・下痢を解消して、患部を清潔に保ち、「痔の薬」などを塗れば自然に治癒します。

●慢性潰瘍性裂肛
単純裂肛が、何度も繰り返されて、裂け目がドンドン深くなり、ついに肛門括約筋にまで傷が及んでしまう事があります。
こうなると、切れ痔の周囲に炎症が起こり、潰瘍ができたりして、肛門上皮が自然に回復できなくなります。

 

慢性潰瘍性裂肛が続くと「肛門狭窄」が発生する

切れ痔の画像

慢性潰瘍性裂肛の状態まで悪化すると、肛門が引きつり、狭くなります(肛門狭窄)。

肛門狭窄になると、さらに排便が困難になり、肛門も傷つきやすくなるので、悪循環が続き「切れ痔」がより悪化していきます。

慢性の「切れ痔」には、場合によって手術が必要となります。
肛門狭窄の手術率は18.5%程度(平田医院による調査)で、薬治療と生活改善を早めに実行すれば、手術せずに治癒できます。

 


ADVERTISEMENT

切れ痔の原因となる「硬い便」を解消する

切れ痔の応急処置は、市販の痔の薬の「軟膏」「座薬」を患部に塗って、炎症を抑えて、便の通りを良くすることです。

便秘の人は、硬い便を解消するために、食事の際に「海藻」や「野菜」などの食物繊維を多くとるようにします。また、乳酸菌・ビフィズス菌も同時に摂取するようにして、便秘を解消します。

慢性の下痢による「切れ痔」になっている人は、内科医に診察を受けて、下痢の原因をみつける必要があります。普段、お酒を飲み過ぎている人は下痢になりやすいので、しばらくの間、お酒を控えてみましょう。
アルコールは、便を緩くして、消化器官の粘膜を炎症させるので、飲み過ぎは病気の原因になります。

 

切れ痔の手術判断は2~3か月間様子を観てから

切れ痔の初期の段階では、生活改善と薬の使用によって、症状を和らげて回復させる保存療法がとられますが、2~3か月間経っても、切れ痔の症状が良くならない場合は「手術」をすることになります。

切れ痔の手術については「裂肛(切れ痔・裂け痔)の手術方法」を参照。

 

不規則な生活が便秘を引き起こす

便秘とは3日以上排便が無い状態、もしくは毎日、排便しているのに便が残っている感覚がある状態と定義されています(日本内科学会)。

便秘は、食べ物、ストレス、運動不足によっても引き起こされますが、一番の原因は「便意を逃す」ことだと考えられています。

例えば、朝起きた後の空腹時に「食べ物・飲み物」を胃の中に入れると、胃と結腸の反射が起こり便意を感じますが、朝食を抜いてしまうと便意が起こりません。

また、朝、便意を感じているのに忙しさのために我慢してしまうと、便意を逃すだけでなく、次第に刺激に鈍感になり便意を感じなくなっていきます。

さらにダイエットなどの理由で一日に食べる食事量が少なすぎる場合も、腸の活動が不十分になり、便意が起きにくくなります。

 


ADVERTISEMENT

病気が原因で「便秘」になる場合もある

生活習慣による便秘がもっとも多いのですが、病気が原因で便秘症状になる場合もあります。
例えば、「大腸がん」や「直腸がん」が原因で、腸が細くなり、便が通過し辛くなり便秘を起こす場合もあります。

他には、高血圧、胃潰瘍、うつ病の治療に使われる薬も「便秘」を引き起こす場合があります。
飲んでいる薬が原因で便秘になった場合は、医師に便秘症状を詳しく説明して、便秘改善のための対策を相談しましょう。

 

朝起きて、すぐに「水や牛乳」を飲むと便意が起きる

朝起きた時に、すぐに牛乳や水を飲むと、その刺激が自律神経を通じて大腸へ伝わり、大腸のぜんどう運動が起こります。その刺激によって、便意を感じることを「胃・結腸反射」と言います。

つまり、人の身体の仕組みでは、朝起きて、朝食を取った後、気持ちがリラックスしている時に最も便意が起こりやすく、このタイミングで排便を済ますことが大切なのです。

 

便意を我慢すると「便秘」になる

便意が起きた時に、何かの理由で我慢してしまうと、どうなるでしょうか?

便意発生時に便意を我慢すると末梢神経から脊髄を通じて、脳の中枢神経へ「早く排便するのだ!」という催促がいきます。

これを、さらに無視して我慢し続けると、脊髄が「脳の中枢神経」へ情報を届けるのを止め、便意を感じなくなります。

直腸に便が溜まっているのに便意が感じられなくなることを「直腸性便秘」とよび、日本人に多い便秘症状とされています。

便秘により便意を感じなくても、便は腸の中に残っており、その間ずっと水分を吸収され続けているので、どんどん硬くなっていきます。そして、その硬い便を出すときに肛門に傷をつけて「切れ痔」となるのです。

朝の忙しさの為トイレを我慢したことがある人は、早めに起きて、時間に余裕をもつだけで、便秘が改善できるかもしれません。

 


裂肛(切れ痔・切痔)ができる原因のまとめ
  • 便秘、硬い便: 硬い便は肛門上皮に傷をつけ、裂肛(切れ痔)の原因となります。
  • 慢性の下痢: 下痢は肛門粘膜の炎症の原因となり、弱った粘膜が裂けて裂肛(切れ痔)になります。
  • 辛い食べ物: 唐辛子などの辛い食べ物、香辛料に含まれる刺激成分は肛門周辺の粘膜を傷つけ、裂肛(切れ痔)の原因となります。
  • 妊娠: 妊娠は便秘しやすくなるため、硬い便が肛門を傷つけてしまい、裂肛(切れ痔)が起きやすくなります。
  • 不規則な生活: 不規則な生活は、朝に便意が発生しなくなるため、便秘や硬い便の原因になります。
  • ダイエット: 食事を減らすダイエットは、腸の活動を停滞させてしまうため、便秘、硬い便の原因になります。
  • お酒: アルコールは、消化器官の分泌液を増やし、便を緩くするだけでなく、肛門周辺を刺激して粘膜に炎症を引き起こします。

痔に関するページ一覧は下記のリンクへどうぞ

ADVERTISEMENT