痔核・裂肛・痔瘻の手術方法

痔の外来処置(手術)と入院手術の方法について

グミにゃん:
痔の手術って、とても大変そうだね・・・。
私だったら体を切られたら泣き叫んじゃう・・・。
メイにゃん:
ホントよね~。
私も怖くて死んじゃうかも・・・。
ねこ茶:
現在は、切らずに重度のいぼ痔を治せるレーザー治療もあるからのう。
メイにゃん:
切らずに治せるならラクチンだね。
へへへ。
ねこ茶:
レーザー治療は、効果・身体への負担の少なさ、どちらも優れておる。
だが、治療後の経過観察のために入院が必要なのじゃ。
メイにゃん:
つまり、どんな手術、治療でも計画性をもって行うことが大事なんだね。
ねこ茶:
そうじゃ。
それには患者さんの意見や都合をよく聞いてくれる病院選びが大事じゃ。

痔の手術・治療法は選択肢が増えている

手術については、以下の文献を参考にしています。

  • 「痔と上手につきあう本」(2007年:講談社・岩垂純一著)
  • 「切らずに治す、痔の本」(2010年:主婦の友社・平田雅彦)
  • 「痔の最新治療」(2013年:主婦の友社・平田雅彦)

ここで紹介している痔の手術方法の以外にも新しい手術法もあります。
このページの内容は、あくまで参考程度に留めて置いてください。

どのような手術方法にもメリットとデメリットがあるので痔の患者さんは、病院の先生とよく相談してして手術するかどうか、どの手術方法を選択するかを決めましょう。

昔と違って、痔の患者さんにとっての手術の負担は、ずっと軽くなり、痛みも小さくなっています。ですが、肛門はとても、繊細な部分なので、痔の手術は単純なものではありません。それは肛門の機能を残しながら、痔を取り除かなければいけないからです。

現在では、よほどの重症ではない限り「痔の手術」は行いません。手術を行う場合でも、処置するのは「ひどい部分」だけにして、その他の場所はできるだけ「そのまま」にしようというのが現在の主流になっています。

年配の方に「痔の手術」という話をすると、「痛いよ」「大変な手術だよ」ということを仰いますが、それは、1960年ごろ(日本では昭和40年代まで)、世界中で行われていた痔の手術法「ホワイトヘッド手術」の影響です。1882年にイギリスで発表されてから約80年もの間、行われてきた手術法には重大な欠陥がありました。

「ホワイトヘッド手術」では、痔核の出来る肛門を円筒状に「くるり」と一周すべて切除し、直腸と皮膚を直接縫い合わせるため、痔の患部はきれいになくなります。ですが、肛門という支えを失った直腸が排便時に脱出するという後遺症があったのです。

このホワイトヘッド手術を受けた患者さんたちは、「痔の痛み」からは開放されましたが、肛門を失い、脱出した直腸粘膜から出血したり、分泌液がでてお尻がベタついて皮膚炎を起こしたり、辛い後遺症に苦しむことになりました。

このような教訓から、現在は「お尻というのは複雑に出来ているため、いじりすぎると、どのような障害が起こるか分からない」ということで、手術も必要最小限の処置に留められる様になりました。

社会保険中央総合病院の行った統計では、痔の患者さんに対する手術の割合は、以下の通りです。

  男 性 女 性
1.痔核(いぼ痔)の手術: 16.4% 15.5%
2.痔瘻(痔ろう)の手術: 38.9% 44.0%
3.裂肛(切れ痔)の手術: 10.3% 10.7%
痔の場合は、「将来、痔がひどくならない様に手術を行う」ということはないそうです。相当ひどい状態ではない限り、肛門はいじらない方が良いのです。
痔の手術の最終的な決断は、医者ではなく、患者さんの意思に任されているというのが「痔の手術」の特徴です。
ADVERTISEMENT

痔の手術の流れ

昔と違って、痔の患者さんにとっての手術の負担は、ずっと軽くなっていると紹介しましたが、それでは実際の手術はどうなっているのでしょう?

痔の手術は、病院にもよりますが比較的短時間で終わります(手術そのものは15~30分程度)。それでも手術の日の全体の所要時間は3時間くらいかかります。

手術の30分前くらいに病院に到着(入院手術の場合は前日から入院)。その後、手術着に着替えて、手術室に入った後、点滴を受けます。

その次が麻酔です。手術は、麻酔が効いたことを確かめてから行います。手術の時間が15~30分。手術後は、麻酔がさめるまで別室で安静にして完全に麻酔からさめたら終了。ここまでで、大体3時間程度になります。

 

痔の手術後から完治するまでの流れ
手術の日程痔の手術を受けてから完治するまでは、だいたい3週間~1ヶ月ほどかかります。
ここで言う「完治」とは、お医者さんの目から見て、手術の傷が完全になくなったという状態です。

さらに手術した傷跡が無くなり、傷跡のかたさも無くなり、本来の肛門の状態に戻るまでは数ヶ月かかります。
ですが、患者さんは、2週間もすれば傷を意識しなくなります。

一般的な入院日数は、手術前日に病院入りして、7~10日間くらいです。理想は、傷の治り具合を考えて、2週間は病院で安静にすることですが、社会人が長期間の休みを取ることが難しい事情もあり7~10日間程度となっています。
また、最近は入院しないで手術をおこなう病院が増えてきています。

 

■手術の後は痛みはあるの?

手術時の麻酔の効果は2~3時間持続するため、麻酔が効いている間は痛みを感じることはありません。麻酔が切れ始めると、痛みが出始めてきます。

また麻酔が切れると、肛門の内括約筋が意志とは関係なく勝手にピクピク動き出すので、この動きによって傷口がこすられて痛みます。

ですが、昔の手術とは違い、手術後痛みで眠ることが出来ない・・・というような苦しむ程の痛みはありません。手術の際の傷口の処置方法が変わったこともあり、麻酔が切れた後も、半数以上の人は痛み止めを必要としなくなっています。

 

■手術後のトイレはどうなるの?
通常、痔の手術後の2日目に最初の排便があります。患者さんによっては手術後3~4日目に最初の便が出る人もいます。

最初の排便の日は、おおよその予測がつくので、前日の夜に、便を柔らかくする薬を飲みます。便を軟らかくすることで、排便時に手術の傷口をいためることの無いようにします。

最初の排便時に、少量の出血があることもありますが、出血は傷が治っていくうちに治まるので、心配する必要はありません。
手術の後、しばらくの間は、排便後、傷口の汚れを防ぐために座浴をして、お尻を綺麗に洗うようにします。

 

■日帰りで手術が行える病院が多くなっている
現在は、医療業界では入院を出来るだけ短くしたいと考えている様ですが、これは患者さんにとっても良いことです。

痔の場合、手術時間は短時間で済むので、日帰り手術も可能です。そして日帰り手術の場合も、通常の入院手術のときの手術法と同じなので大きな違いはありません。

ただ手術後の痛みや傷口のケアが入院患者さんのように出来ないので、痛み止めの外用薬や飲み薬を処方します。

また、手術の際、傷口をなるべく小さくしたり、傷口が外部と擦れないような縫合方法を用います。
手術方法については、下記リンクにて紹介しています。

 


ADVERTISEMENT

痔核(内痔核)の手術・処置には、様々な方法がある

痔核(内痔核)の手術には、様々な手術方法があります。どのような手術にも必ず、メリット・デメリットの両方が存在します。

新しい手術法だからといって良い点ばかりと限らないことを考慮して、お医者さんとよく相談して、どの治療方法を選ぶのか決めましょう。


 

裂肛(切れ痔)の手術の代表的な手術方法


 

痔瘻(痔ろう)の手術には、3通りの手術方法がある


ADVERTISEMENT

痔に関するページ一覧は下記のリンクへどうぞ