痔核(いぼ痔)は、ヒリヒリとした痛み、腫れ、しこりが特徴
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グミにゃん:
人間は、どうして「いぼ痔」になるの? |
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ねこ茶:
人間は長時間座るし、屁や便意を我慢することが多いからじゃ。 |
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メイにゃん:
つまり、我慢が、お尻に負担をかけちゃうってこと? |
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ねこ茶:
便意を我慢すると肛門付近の血管は高圧状態になる。 それが痔核を育てる原因の一つじゃ。 |
1.痔核[いぼ痔]:内痔核と外痔核

長時間立ったまま、又は座ったまま生活を続けていると直腸肛門部の血行が悪くなり、血管の一部が「こぶ」のように膨れ上がり痔となります。
痔核には二種類あり、肛門内部の場合は内痔核、肛門外の場合は外痔核と呼ばれます。
痔核(イボ痔)のできる場所

腹部の方向を時計の12時にみたてると、3時、7時、11時の位置に痔核(イボ痔)は発生します。
内痔核の初期は殆ど痛みを感じません
内痔核は、痛覚のない粘膜にできるので、初期の頃は殆ど痛みを感じません。ですが、内痔核も悪化してくると、肛門の外に脱出して、外痔核を伴うようになり痛みを感じるようになってきます。
外痔核は初期症状のときから痛みがあります
外痔核は、痛覚のある皮膚の部分にできるので、初期の頃から違和感や痛みを感じます。外痔核は、治しやすい痔ですから、放って置かずに早めに治療に取り組むことが大切です。ADVERTISEMENT
1-A.内痔核…肛門部より身体の内側にできる痔核(いぼ痔)

内痔核の症状
内痔核のできる「肛門部より内側の部分」は、痛みを感じにくい場所なので、初期の頃には出血することはありますが、あまり痛くありません。
内痔核は手術以外では治らないと言われていますが、初期症状から保存療法による治療を始めた場合、ほとんど症状が無くなります。
(私の場合は1~2度の中間なので、完全に症状は消えていませんが普通に生活できています)
病院のパンフレットを元に下に表を作成しましたので、内痔核の段階について見てみましょう。
※肛門から出血などがある場合は、自分で判断せずに病院で診察を受けてから治療を始めましょう。
一度 | ![]() |
内痔核(いぼ痔)の一度の場合、通常は薬(坐薬・軟膏・飲み薬等)を用いた保存的療法の治療を行う。生活習慣を改善をすれば、悪化も防ぐことが出来る。 |
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二度 | ![]() |
内痔核(いぼ痔)の二度の場合、薬(坐薬・軟膏・飲み薬等)を用いた保存的療法を行うか、手術を行うかは、「患者の希望」と「医師の判断」によって決まる。 |
三度 | ![]() |
内痔核(いぼ痔)の三度の場合も、薬(坐薬・軟膏・飲み薬等)を用いた保存的療法を行うか、手術を行うかは、「患者の希望」と「医師の判断」によって決まる。 多くの場合、手術が行われる。 |
四度 | ![]() |
内痔核(いぼ痔)の四度の場合は、内痔核、外痔核が併発した状態になっており、手術しないと直らない。 |
痔核(イボ痔)ができる原因 |
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1-B.外痔核…肛門部より身体の外側にできる痔核(いぼ痔)

内痔核が外に飛び出して、元に戻らなくなり、痔核内に血栓が沢山できてしまい、酷い炎症と痛みを伴う状態を嵌頓(かんとん)痔核と言います。嵌頓(かんとん)痔核の時は、内痔核と外痔核を併発しています。
外痔核の症状
血栓性の外痔核は、最初から強い痛みを感じるので、早期に発見しやすい痔です。血栓性の外痔核は、早期に治療を始めれば完治できる痔です。血管に出来た血の塊を溶かせば治る痔ですから出来るだけ早く治療を始めましょう。
※お尻に痛みがある場合は、自分で判断せずに病院で診察を受けてから治療を始めましょう。
血栓性 外痔核 |
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[血栓性外痔核の症状]:
入浴などで肛門部を暖め血行を良くする。痔核を刺激しないように長時間座ることを避け、横になる。病院からは、塗り薬や飲み薬を処方してもらう。 血流を良くして、痔核を刺激しないように生活することで、殆どの場合、1週間程で痛みは消え、血栓も数ヶ月で溶けて無くなる。 ※外痔核も、腫れや痛みが長期間続いていたり、重症化してしまった場合は手術が必要となるようです。 |
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嵌頓 (かんとん) 痔核 |
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[嵌頓痔核の症状]:
通常は保存的に治療し、嵌頓部をもどるようにさせてから手術を行うかどうかを決める。保存的治療は血栓性外痔核の治療と同じ。 多くの場合、保存的治療によって1週間程度で痛みはとれ、嵌頓部は約1カ月以内に元にもどる。 |
血栓性外痔核・嵌頓痔核の急性期に適した市販薬
「ボラギノールA」と「ボラギノールM」の違いは、ステロイド系か否かです。
- 「ボラギノールA」:ステロイド配合・・・急性の痛み、炎症を抑えるのに効果的
- 「ボラギノールM」:ステロイド無し・・・効果は弱いが長期間の使用に適している
ですが、効果は高いかわりに副作用も強いため、長期間の使用には適していません。病院では「2週間以内の使用」という条件で処方されることが多い薬です。
ステロイド系の薬を長期間使用すると「ステロイド皮膚炎」や「カンジダ真菌症(肛門周囲皮膚にカビがはえる)」等になるので注意を良く守って使用しましょう。
急性期の痛み、症状が治まったら非ステロイド系のお薬に替えていくようにします。
急性期の症状が治まったら、一番重要なのはクッションの選択だと思います。自分のお尻にあったクッションと出会えれば、初期の痔核ならば痛みとも「無縁」になる可能性が高いです。さらに予算に余裕がある人は椅子を良いモノにすることもお勧めします。
ねこ茶も、痔になったばかりの頃は頻繁に炎症を繰り返していましたが、クッションと椅子を買い替え、腰を冷やさないようにする、座り方を研究する・・・などした結果、現在は滅多に薬のお世話になることはありません。根気良く、ご自身の痔と向き合って研究を重ねれば、きっと症状から開放される日がきっと来ます。
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痔核治療の流れ

痔核の治療は、軽度か重症かによって異なり、大きく分けて3つの方法によって行われています。
痔核の場合は、まず保存療法を行い、効果が見られない・回復しない場合には外来処置(手術)、それでも改善がみられない場合は手術(入院)という流れになります。
保存療法(保存的療法)
保存療法といえば、薬による治療だと多くの人が思いますが、薬は痔核の治療では、補助的な手段で、保存療法において最も大切なのは生活習慣の改善です。生活習慣の改善によって、普段は薬を使わずに済むというのは、管理人の「ねこ茶」も経験済みです。日常生活において特に気をつけるのは次の3つです。
1.便通を整える:
下痢や便秘は、痔核を悪化させる最大の原因です。食生活では、十分な食物繊維と水分、適度の油脂類をとり、腸内環境を整えるためにヨーグルトや乳酸菌飲料などの善玉菌を増やす食品をとりましょう。
2.肛門を清潔にする:
肛門の形は、複雑なので、便を出した後、お尻をトイレットペーパーで拭くだけでは、十分に汚れを落とせません。肛門を汚れたままにして置くと雑菌が繁殖して、痔核の症状を悪化させる原因になります。便を出した後は、シャワートイレを利用したり、浴室でお尻を洗うなどして、お湯でお尻を洗うようにしましょう。
3.体に優しい排便習慣を心がける:
できるだけ毎日、排便する習慣を身につけることです。毎日の排便のためには「朝食」と「早起き」がとても大切です。朝食は、便意を催す大きな効果がありますし、朝時間に余裕がないと便意を我慢して家を出ることになってしまいます。ということで、早起きも大切なキーワードです。
また、便を出す時は、肛門に負担がかからないように強くいきまないようにします。トイレに長時間座って、無理に出そうとすると肛門がうっ血してしまうので注意しましょう。
便を出して、トイレを出た後に、肛門を「きゅっきゅっ」と閉じるように力を入れる運動を数回すると、肛門周辺の血の流れが良くなり、痔核の悪化予防になります。
外来処置・外来手術
外来処置のことを病院によっては、外来手術と表記しているところもあるので、当サイトでは併記することにしました。外来処置では、従来からある薬剤を使う「注射療法」や、「ゴム輪結紮療法(ゴムわけつさつりょうほう)」などを行います。
内痔核は、痛みを感じない場所にできるので、これらの外来処置では麻酔を使わずに行います。
入院手術
保存療法や外来処置でも対処できないような症状の痔核に対しては、メスを使って痔核を切除するなどの手術が行われますボラギノールM 軟膏 | ボラギノールA 軟膏 |
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非ステロイド系の軟膏。副作用が少ないので長期の使用に最適。 | 急性の痛み、炎症を抑えるのに効果的なステロイド系の軟膏。副作用が大きいので短期の急性症状改善に。 |