裂肛(切れ痔・裂け痔)の手術方法

裂肛(切れ痔・裂け痔)の手術には2つの方法がある

グミにゃん:
「急性裂肛は保存療法」で、「慢性裂肛は手術」ってどういうこと?
ねこ茶:
初めての「切れ痔」は傷の回復だけで大丈夫。
繰り返し「切れ痔」になっている場合は手術が必要という意味じゃ。
メイにゃん:
「切れ痔」の手術は多いの?
ねこ茶:
切れ痔、裂け痔は、自然治癒する場合も多い。
数か月感は様子を見てから手術するかどうかを決めるのじゃ。

「急性裂肛は保存療法」で、慢性裂肛、肛門狭窄は「手術」が適用される

裂肛(切れ痔)が初めて起こった場合や、期間をあけて久しぶりに起こった場合は、傷が浅く、治りも早いので、傷の回復を待ちます(保存療法)。保存療法の基本は痔核の場合と同じで、食事の内容を変え、適度の運動を行い、生活習慣を改善します。そして、傷の回復を助けるために「軟膏や座薬」などを用います。

ですが、裂肛(切れ痔)が繰り返し発生し、慢性化してしまうと、次第に傷が深くなり、潰瘍化してきます。そうなってしまうと、肛門が狭くなる「肛門狭窄」になってしまい、排便時の苦痛が増し、裂肛(切れ痔)も起こりやすくなるという悪循環に陥ります。

保存療法の処置を用いても、改善する見込みが無いほど悪化している場合は、入院・手術が必要になります。


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裂肛(切れ痔)の手術法-1:「内肛門括約筋側方切開術(LSIS)」

「内肛門括約筋側方切開術(LSIS)」は、現在(2013年の時点)、裂肛の手術方法において、主流となっている方法です。

イギリスで開発された手術法で、内肛門括約筋だけを肛門の側方で切開して、内肛門括約筋のけいれんを起こさないようにする治療法です。

この手術では、「止血剤の入った生理食塩水」と「局所麻酔剤」を注射して、皮膚を受けせて、肛門上皮と内肛門括約筋との間に隙間を作ります。
この隙間にメスを入れて、内括約筋の一部を少しだけ切開して、この部分を指で押して狭くなっている肛門を広げます。

この手術で一番大切なのは、切開を最小限にすることですが、ベテランの医師が行えば、それほど難しくはありません。
この手術に要する時間は、2~3分程度で済みます。

内肛門括約筋側方切開術(LSIS)の手術によって肛門の狭い状態が解消されれば、肛門が新たに裂肛(切れ痔)を起こしにくくなり、排便の際の痛みも軽減します。

「内肛門括約筋側方切開術(LSIS)」は、局所麻酔を用いるため、手術法としては比較的簡単で、外来処置(日帰り手術)で行うことも出来ます。
念のために患者さんを4~5日間入院させる病院もあります。

 

裂肛(切れ痔)の手術法:「内括約筋側方皮下切開術(LSIS)」の方法

切れ痔手術の画像
内肛門括約筋の側方を切ることで、括約筋が緩み、肛門が拡がりやすくなる。
また、肛門が拡がることで、裂肛の傷が回復しやすくなる。

■「内括約筋側方皮下切開術(LSIS)」の問題点:
  • 括約筋を切るため、肛門の締りが悪くなり、手術の後しばらくの間、ガスが漏れるという症状が起こることがあります。
  • 「ガスがもれる」という症状は、時間が経つにつれて改善していきます。

 


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裂肛(切れ痔)の手術法-2:「皮膚移行術(SSG)」

「皮膚移行術(SSG・スライディングスキングラフト法)」は、強度の肛門狭窄になっている場合に用いられる手術法です。

裂肛(切れ痔)が、慢性化し、極度に悪化してしまうと、肛門狭窄が起こります。肛門狭窄の状態の肛門は、肛門上皮が硬くなってしまい、殆ど広がることが出来ません。

「肛門狭窄」になっている肛門に、軽くメスを入れた程度で広げることは出来ないので、肛門外側の皮膚を肛門の中に移動させて、肛門を広くする「皮膚移行術(SSG)」を行います。

手順は、まず下半身麻酔を行い、肛門の硬くなっている箇所を縦にメスで切り開いて、肛門を十分な広さになるように拡張します。
その後、肛門の外側を切開して、そこにある皮膚を肛門の中に送り込んで、肛門と直腸粘膜とを横向きに縫い合わせます。つまり、肛門内を切って拡張した時、傷口となった部分を、丈夫な皮膚で補うことで肛門を広げます。

傷跡が皮膚で覆われるので、痛みや内肛門括約筋のけいれんなども起きません。 手術後に肛門が狭くなることもありません。

ですが、SSGは、手術後のトラブルが発生しやすいため、お医者さんは、この手術の適用を極力避けるようにしています。
この手術のための入院期間は、5~7日程度です。

 

裂肛(切れ痔)の手術:「皮膚移行術(SSG)」の手順

切れ痔手術の画像

■「皮膚弁移動術(SSG)」の問題点:
  • 横向きに縫合した縫い目が、便とぶつかり、傷口に炎症・出血などの症状を生じさせます。

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